第2水曜日

幼い日
祖父の家の庭で
こっそり焚き火をして叱られた
焚き火の残り香と幼い罪悪感
こんな寒い日はあの匂いを思い出す

2年前あなたからもらった
ぽってりとした
厚みのあるマグカップ
さすがにもう、
この手から離さなければ
と思った

でも

粉々に割ったりするのは、愛だ
そんなものはもうないから


「燃やせないゴミ」の日に
そっと置いた
温かい珈琲が
入っているかように


手から離したとき
体から血の気が引くような
感覚に襲われたけど


(それは愛だよ)

マグカップに言われたような気がした