2019-04-10 季節の香り 彼女は季節の変わり目、元気がなかった。 桜が葉桜になる頃の新緑の香り 梅雨の鬱陶しい雨の香り 秋の金木犀の香り 「この香りが嫌い」 といって塞いでいた。 本当に生きづらそうだった。 その代わり、素晴らしいものに出会った時の 無邪気な笑顔が素敵だった。 この顔が見られるのなら、 彼女を憂鬱にさせるものから 守ってやりたいと思う。